IDW/『M.A.S.K.:モービル・アーマード・ストライク・コマンド:レボルーション』 第1号
ハズブロとIDW によるクロスオーバー世界の 『レボルーション』 シリーズの一環で、この号ではIDW 版の M.A.S.K. チーム発足時の様子が描かれます。
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概要
"M.A.S.K. : Mobile ArmoredStrike Kommand : Revolution" #1
2016年9月。
──マイルズ・“ メイヘム ”・マンハイムは地球を新たな脅威から守るための計画 「プロジェクト・スペクトラム」 として新たなチーム M.A.S.K. を立ち上げ、そのメンバーの候補者たちをテストする──。
→ プレビュー (IDW)
特記事項
・ ハズブロとIDW の連携によるクロスオーバー・シリーズ 『レボルーション』 の一環。
『M.A.S.K.』 をフィーチャーした読み切りで、M.A.S.K. 発足時が描かれています。
・ 主人公のマット・トラッカーは、IDW 版では黒人青年という設定になりました。
・ ストーリーの大半を占める発足時の回想は、レボルーションの出来事の1年前に相当。
・ この号では説明されていませんが、M.A.S.K. の新型ビークルの完成にはディセプティコンの
ブリッツウイングを捕虜にして得たテクノロジーが用いられている模様。
・ M.A.S.K. のビークルのプロトタイプは昔のトイやアニメに登場したものと同じデサインで、
新型ビークルはより現代的にアップデートされています (表紙は古いほうのビークル)。
・ メイヘムの回想シーンがありますが、他の作品では若い頃のメイヘムは赤毛
(アドベンチャー・チームのシー・アドベンチュラー) で描かれているのに対し、
この号の回想シーンではいつもと同様の白髪です。
キャラクター設定画。
左からマット・トラッカー、グロリア・ベーカー、ブラッド・ターナー、フリオ・ロペス。
後にV.E.N.O.M. となるメンバー。
左からマイルズ・マンハイム、スライ・ラックス、ヴァネッサ・ウォーフィールド。
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登場人物
■M.A.S.K.(モービル・アーマード・ストライク・コマンド)
マイルズ・“ メイヘム ”・マンハイム
(M.A.S.K. を組織した人物。 マット・トラッカーの亡き父とは友人だった)
マシュー・“ マット ”・トラッカー
(スベクトラム・マスクを装着してサンダーホークを操縦する黒人青年)
ブラッド・ターナー
(ホログラムを投影するイクリプス・マスクを装着してコンドルを操縦)
グロリア・ベーカー
(オーラ・マスクを装着してシャークを操縦する女性)
フリオ・ロペス (ガリバー・マスクを装着してジャックハマーを操縦)
ヴァネッサ・ウォーフィールド
(マンハイムが自分の右腕として期待する冷酷な女性。 アイス・クイーン・マスクを装着してマンタを操縦)
シルヴェスター・“ スライ ”・ラックス
(スティレトー・マスクを装着してピラーニャを操縦)
ブルーノ・シェパード
(サンダーフレーム・マスクを装着してライノを操縦)
ウィリアムズ・エヴァンス (ジャックハマーを操縦するがテスト中に死亡)
マーシャ・ワトキンズ (ゲーターを操縦するがテスト中に死亡)
■G.I. ジョー・チーム
スカーレット (最後にカメオ出演。 G.I. ジョー・チームの前線指揮官)
■コブラ
アルマンド・シン博士 (ヴェルスタル・ベンダー博士)
(カメオ出演。 マンハイムが M.A.S.K. メンバーの性格判定を依頼した人物。
コブラのマインドベンダー博士)
※アルマンド・シンはIDW の 『G.I. ジョー』 系におけるマインドベンダーの本名。
『レボルーション』 の設定では誤ってヴェルスタル・ベンダーという本名を新たに設定してしまったため、
後に、アルマンド・シンはコブラ瓦解後にヴェルスタル・ベンダーという偽名を使うようになったことに
なりました。
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詳細
僻地にある近代的な軍事施設の中で、マイルズ・“ メイヘム ”・マンハイムはハイテク装備の秘密作戦部隊、M.A.S.K. チームが出動していく様子を見守っていた。
マンハイムは候補者たちをテストしてストレス耐性、過激な競争心、自立性、自己批判、自己抑制といった性格を見極めてきた。 彼らにはまだ弱さがあるものの、来たる究極の戦いでは自分のもとでよく活躍してくれることを期待していた。 そして彼らがその役目を経て生きながらえた暁には、喜んで退役させてやるつもりだった。
※M.A.S.K. チームは新型ビークルで出動していき、施設の麓には朽ちたプロトタイプのビークルがカバーをかけられて放置されています。 プロトタイプは旧来のトイやアニメに登場したビークルです。
1年前、ボルダー・ヒルにある施設。
※冒頭の施設と同じ場所。 朽ちていたプロトタイプはこの時点ではまだ現役です。
マンハイムが9人の若者を前にしていた。 彼らには独特の才能があり、マンハイムは 「プロジェクト・スペクトラム」 という計画のために彼らを集めたのだ。
この計画は、新たな脅威、特にサイバートロニアン (※トランスフォーマー) に対抗して地球を守るパイロットを養成する訓練キャンプだった。
候補者の一人、不真面目な雰囲気のスライは手品でグロリアの気を惹こうとするが、グロリアは安っぽい手口だと手厳しかった。
マット・トラッカーはマンハイムに、裁判沙汰になっていたところを拾ってもらったことに感謝する。
彼の亡き父はマンハイムの友人だった。
マンハイムはCIA のMK-ウルトラ (※実在した洗脳実験) に関わったアルマンド・シン博士に候補者たちの性格を判定させる。
その結果、マンハイムは戦闘意欲の高いヴァネッサと利己的なスライに目をつけ、特にヴァネッサは自分の右腕になると見込むが、殺人者としての本能に欠けるマットには失望していた。
プロトタイプ・ビークルの初の実地テストが行われた際、ウィリアムズが操縦するビークル (※ジャックハマー) とマーシャが操縦するビークル (※ゲーター) が爆発し、2人は死亡してしまった。
マット、グロリア、フリオは衝撃を受けるが、スライとブルーノは平然と受け止める。
マンハイムは抗議するマットに、不慮の死は副次的で避けられないものだとし、かつて自分が捕虜となった時に拷問に耐えた話をする。
その後の別のテストでは、候補者たちは特殊なマスクを受け取る。
それは装着者にそれぞれ固有の能力を与えるものだった。
最終テストでは、彼らはカナディアン・ロッキー山脈を走る列車に乗せられていた。
テストの内容は列車の前方に行ってエンジンを止めるというものだったが、マットは車体が簡単に爆発する構造になっていることに気付く。 しかも列車には他に乗客もいた。
マットは彼らを助けようと考えるが、客車は爆発し、結局彼らが列車の前方に移動したところでテストは終わる。
実は乗客たちはブラッドのイクリプス・マスクが投影したホログラムだった。
マンハイムは乗客を気にかけなかったスライとブルーノを評価した。
マット、グロリア、フリオは乗客の死で士気を失ったが、ヴァネッサはそのためにマンハイムが彼らをよりコントロールしやすくなった点を報告する。
マンハイムはヴァネッサに、マットに話した過去の話の続きを語る。
捕虜となって拷問を受けた彼は、実は耐え切れずに口を割り、そのために仲間が殺されてしまったのだった。 脱出した彼は、引き返して自分を捕虜にした者を殺し、復讐だけは果たした。
以来、マンハイムは弱さを嫌い、プロジェクト・スベクトラムの候補者たちをテストしていたのは弱さの兆候を見極めるためだった。
ヴァネッサはマンハイムの狡猾さを称賛するが、マンハイムはさらなる計画があることを示唆し、スクリーン上に 「V.E.N.O.M.」 の文字が浮かぶ。
現在。
M.A.S.K. チームはその目的地、G.I. ジョー本部に到着する。
マンハイムの隣にはG.I. ジョー・チームの前線指揮官、スカーレットの姿があった。
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