IDW/『G.I. ジョー:スネーク・アイズ』
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『G.I. ジョー:スネーク・アイズ』
" G.I.Joe : Snake Eyes "
2009年。 IDW 刊。 全4号+TPB 全1巻。
映画 『G.I. ジョー』 (ライズ・オブ・コブラ) に合わせて展開されたコミックの一つで、劇中でスネーク・アイズを演じたレイ・パークがケヴィン・ヴァン・クックと共同で原作を担当しています。
スネーク・アイズ、ホーク将軍 (黒い皮ジャン)、スカーレット (リアクティブ・インパクト・アーマーを着用) は劇中に準じた姿ですが、ストーリーの内容は日本で起きた事件となっていて映画とはまったく関係ありません。
時間的には映画の出来事の前に起きた事件のようです。
アラシカゲ一族は現在も日本で存続しており、スネーク・アイズは自分の偽物と戦います。
ダイジェスト
第1号 「帰れぬ家」 You Can't Go Home Again (2009年10月)
・ 事件は日本の村 (village) で起こったとされていますが、描かれているのは都会的な市街地です。
・ スカーレットはホークにバーレーンでの偵察任務にスネーク・アイズを連れて行く許可を求めますが、ホークはそれを却下してスネーク・アイズに3、4日の休暇を与え、非公式に彼を日本に向かわせました。
・ アラシカゲ一族の古い稽古場はかつて火事に見舞われたことがありますが、今は修理され、現在も少年たちがそこで修業しています。
・ 約20年前の回想では、子供時代のスネーク・アイズとストーム・シャドウが修業中で、その様子をハード・マスターとナカムラという少年が見守っています。
・ 子供時代のスネーク・アイズは劇中とは違って黒髪で、ストーム・シャドウと同じ白い道着を着ています。
・ ストーム・シャドウはスネーク・アイズをガイジン扱いして互いに反発しあっていたものの、互いに競い合うことで他の子供たちより抜きん出るようになります。
・ 現在。 稽古場近くの雑貨屋で、アラシカゲ一族の先生であるナカムラ (剃髪の僧のような姿です) が買い物をして帰った直後、店に暴力団が借金の取り立てに現れました。 店主 (※後にワタナベという名が判明) はタナカ (※殺人事件の被害者) はもう死んだから払う必要がないと言い張りますが、取り立て屋のタカシは店内にガソリンを撒いて火を点けようとします。
・ するとそこへスネーク・アイズが現れ、取り立て屋たちを倒しました。 しかしこのスネーク・アイスは店主に耳打ちして何かを聞き出そうとします。
・ 続いて、スネーク・アイズがもう一人現れました。
──自分の偽物と戦っていたスネーク・アイズは優勢となったものの、ソニック・バースト兵器の前に敗れて偽物を逃がしてしまう。 その後、スネーク・アイズは雑貨屋の店主ワタナベを尾行する。 警察の取り調べを受けた彼は、なぜか2人のスネーク・アイズが現れたことを隠したのだ。 するとワタナベは暴力団のビシャモンに会いに向かう。
・ スネーク・アイズの偽物が殺していたのは、ビシャモンが率いる暴力団 (あるいは毘沙門一家ということでしょう) の一味だったようです。 雑貨屋の店主のワタナベも一味の一人でした。
・ スネーク・アイズの偽物はビシャモンのビルを襲撃し、ビシャモンや部下、ワタナベたちを全員射殺します。
・ 本物のスネーク・アイズがそこへ駆けつけますが、すでに手後れで、しかもそこには爆弾が仕掛けられていました。
第3号 「子供じみた仕業」 Childish Things (2009年12月)
──かろうじて爆発を逃れたスネーク・アイズは、廃ビルの隠れ家で眠りについた。 彼は子供時代の夢を見る。 納屋に火を点けたのはナカムラだった。 そのことをスネーク・アイズから知らされたハード・マスターは、恥と怒りで彼を破門した。
・ スネーク・アイズは隠れ家でマスクを脱ぎます。 その素顔は影で見えませんが、黒髪です。
・ 彼は隠れ家で天井に設置された鉄棒に足をかけ、コウモリのように逆さにぶら下がったまま眠ります。
・ スネーク・アイズはワタナベがまだ生きているように装って偽物をおびき出しました。──スネーク・アイズは基本的に単独で動いているものと思われますが、この罠を仕掛けるには誰か協力者がいないと無理な気がします。
・ 偽物との戦いとなり、ソニック・バースト兵器は回避しますが、今度は心臓に影響のある別の兵器をくらって破れてしまい、またも偽物を取り逃がしてしまいました。
第4号 「夜の炎」 A Fire in the Night (2010年1月)
──キシワダのヒカワ・ジンジャでは、カンヌシのナカムラが儀式を執り行うためにろうそくに火を灯していた。 回想では、ナカムラの叔父がハード・マスターに甥の破門の取り消しを迫り、断られると彼を攻撃するが、たやすく反撃されて敗走していった。
・ 正体がバレたナカムラは、頭部以外はスネーク・アイズと同じ姿となって戦い始めます。 そしてまたも特殊兵器を使おうとしますが、スネーク・アイズが周辺に EMP (電磁パルス) 装置を仕掛けていたために兵器は作動しませんでした。
・ ナカムラは破門された後のことを話します。 彼は叔父の下で厳しく罰せられて過ごしましたが、叔父の友人のつてから、コブラがスネーク・アイズの過去を知るナカムラに目をつけました。 コブラから必要なものを何でも与えられたナカムラは、スネーク・アイズの訓練映像を観て彼の戦闘スタイルを徹底的に研究し、そしてコブラの計画に従ってスネーク・アイズになりすまして殺人事件を起こしたのでした。
・ 過去に破門されたナカムラが現在はアラシカゲの元へ戻っている理由はよくわかりませんが、ハード・マスターの死後のどさくさに紛れて戻ったのかもしれません。
・ 神社が燃えさかる中、ナカムラはスネーク・アイズに刀で突かれて死亡しました。
・ 事件解決後、ピットに戻ったスネーク・アイズはホークに報告を行ない、ナカムラをコブラと結びつけることになった叔父の友人とはデストロであったことや、ナカムラの死体は発見されず、コブラが手を回して始末したことが判明します。
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TPB
『G.I. ジョー:スネーク・アイズ』 " G.I.Joe : Snake Eyes "