資料/スーパーソニック・テスト・パイロット (1997年)
上はスーパーソニック・テスト・パイロットのボックス・アート。 アーティストはビンテージ期のボックス・アートを手がけたサム・ペトルッチ。 描かれている機体はベルXS-1 (テールコード6062) とボーイング B-29 スーパーフォートレス。
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1997年ジョーコン 12インチ・トイ・ラインナップ一覧
ボックス・セット
スーパーソニック・テスト・パイロット/アクション・パイロット
アクション・パイロット
スーベニア
アルカトラズ・プリズナー (アンオフィシャル・ジェイルバード・パトロール)
アルカトラズ・ガード (アンオフィシャル・ジェイルバード・パトロール)
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ボックス・セット概要
スーバーソニック・テスト・パイロットは、1997年6月27日~29日、カリフォルニア州サンノゼのレッド・ライオン・ホテルで開催された1997 ハズブロ インターナショナル G.I.ジョー・コンベンション “ ブレーキング・ザ・バリアー ” で発売された12インチ・フィギュアのボックス・セットです。
G.I. ジョーのコンベンションは1988年頃からいくつかの主催者のもとで開催されていましたが、現在の形に整ったのが1997年で、大型のボックス・セットが限定発売されるようになったのもこのスーパーソニック・テスト・パイロットが最初だったと思われます。
下はコンベンションで用いられた他のアート。
ボックス・セットのパッケージと異なり、機首に “ グラマラス・グレニス ” の文字が確認できます。
会場で発売されたスーベニアは、サンフランシスコ湾のアルトカトラズ島にあったアルカトラズ刑務所をテーマとした囚人と看守のフィギュアでした。
有名なアルカトラズ刑務所はたびたび映画や小説の題材となっており、DIC 版アニメ 『G.I. ジョー:ARAH』 の第20話・21話 「アルトラズのD-デイ パート1、2」 (1990年) でもアルカトラズ刑務所が登場していますが、メジャーな作品では、マイケル・ベイ監督の 『ザ・ロック』 (1996年) がこのコンベンションの1年前に公開されています。
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ボックス・セット詳細
スーパーソニック・テスト・パイロット (1997年)/ジョーコン限定アクション・パイロット (ボックス・セット)
SuperSonic Test Pilot G.I. Joe Action Pilot
モデルは人類で初めて音速を超えたチャック・イェーガー大尉。
素体:
クラシック・コレクション素体。
ヘッドは黒髪。
付属品:
ドッグ・タグ
テスト・パイロット・フライト・スーツ W.W.Ⅱ A-2 フライト・ジャケット
A-11 フライト・ヘルメット B-7 ゴーグル A-14 酸素マスク
S-1 AN6510 シート-タイプ・パラシュート
3/4 ハイG.I. シューズ
その他 (いずれも1997 ジョーコン・ロゴあり):
ピン・バッジ ペン (ボールペン) Tシャツ
セキュリティー・パス ラゲッジ・タグ×2
鑑定書 パンフレット その他
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スーベニア詳細
アルカトラズ・プリズナー (1997年)/ジョーコン限定 (アンオフィシャル・ジェイルバード・パトロール)
Alcatraz Prisoner
アルカトラズ刑務所の囚人。
素体:
ハズブロ社外品を使用。
付属品:
ハンチング帽 シャツ (背中に 「プロパティー・オブ・アルカトラズ」 の表記あり)
トラウザー シューズ×左右
説明文:
なし。
アルカトラズ・ガード (1997年)/ジョーコン限定 (アンオフィシャル・ジェイルバード・パトロール)
Alcatraz Guard
アルカトラズ刑務所の看守。
素体:
ハズブロ社外品を使用。
付属品:
ハット シャツ ジャケット トラウザー シューズ×左右
トミー・ガン
説明文:
なし。
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スーパーソニック・テスト・パイロットのモデル
ベル X-1 Bell X-1
アメリカの有人実験機。 世界で初めて水平飛行で音速を突破したロケット機。
燃料消費が膨大で、節約のためにB-29 に吊り下げられた状態から発進する。
1号機であるXS-1 にチャック・イェーガー大尉 (当時) が搭乗し、1947年、通算50回目の記録で音速を突破した。 この機体にはイェーガーの妻の名からとった “ グラマラス・グレニス ” という愛称が付けられていた。
現在、イェーガーの搭乗したXS-1 “ グラマラス・グレニス ” はスミソニアン航空宇宙博物館に展示されている。
チャールズ・エルウッド・“ チャック ”・イェーガー Charles Elwood "Chuck" Yeager
1923年2月13日~。 アメリカの軍人。 退役時の階級は空軍准将。 公式記録として人類で初めて音速を超えたパイロット。
第二次世界大戦ではノースアメリカン P-51D マスタング “グラマラス・グレンⅢ ” に搭乗、一度の出撃でメッサーシュミット Bf109 を5機撃墜した記録を持つ。
1947年10月14日、ベル X-1 を操縦して世界初の有人機による音速突破に成功した。 その後もテストパイロットとして何度か航空機の速度記録を更新した。
特記事項:
・ トム・ウルフのドキュメンタリー小説 『ライトスタッフ』 及びその映画化である 『ライトスタッフ』 " The Right Stuff " (1983年) では主人公の一人とされ、劇中ではサム・シェパードにより演じられた。
・ 映画 『G.I. ジョー』 (ライズ・オブ・コブラ、2009年) でホーク将軍を演じたデニス・クエイドは、上記映画にゴードン・クーパー役で出演している。
・ 上記小説及び映画に登場するジョン・グレン (劇中ではエド・ハリスが演じた) は、1962年にマーキュリー6号 (フレンドシップ7) でアメリカ初の地球周回軌道を飛行。 本人としてG.I. ジョー・フィギュアとなった他、マーキュリー宇宙船は12インチと3 3⁄4 インチでG.I. ジョーのビークルとなっている。
・ サンボウ版アニメ第59話のサブタイトル 「悪い資質」 (The Wrong Stuff) はライト・スタッフをもじったもの。
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おまけ情報・G.I. ジョー・ダイキャスト
F104 スターファイター (2000年)/G.I. ジョー・ダイキャスト
発売はマイスト。 ダイキャスト製。
→ マイストのG.I. ジョー・トイについては 「マイストの G.I. ジョー・トイ (航空機編)」 の項を参照。
特に説明はないものの、カラー・スキームと識別番号は1963年にチャック・イェーガーが操縦して墜落したロッキード NF-104A スターファイターのもの (ただし実機の機体番号は NF-762 ではなく G-762 であった可能性もあり)。
インシグニア/識別番号:
アメリカ空軍国際標識 U.S.AIR FORCE
G.I. ジョー・ロゴ (クラシック)
NF-762
テールコード:
60762
1963年12月12日、エドワーズ空軍基地の航空宇宙研究パイロット学校の教官となっていたイェーガーは、F-104 にロケット・ブースターを装着した NF-104A で高高度飛行試験を行った際、高度10万4,000 フィート (約30万1,200m) に達した後にコントロールを失って墜落、イェーガーは射出座席で脱出して無事生還しました。
垂直上昇中の NF-104A (画像はおそらくイェーガー機ではなく他の2機の同型機のいずれか)。
イェーガー機の残骸。 60762 のテールコードが確認できます。
映画 『ライトスタッフ』 での F-104A 墜落後の場面。
手前はチャック・イェーガー役のサム・シェパード。
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以上、スーパーソニック・テスト・パイロットについての記事でした。
あまりニーズのなさそうな記事ですが、12インチのほうも時々はこうして調べてみたいと思っています。
joefig 自身は12インチのジョーは1体も持っていませんが……。
さて、次回はもう少しニーズがありそうな TF 関連の記事の予定です。 それでは!