マーベル/ 『G.I.ジョー:スペシャル・ミッション』 第15号~21号ダイジェスト
画像は後に IDW から刊行された 『クラシック G.I.ジョー:スペシャル・ミッション・トレード・ペーパーバック』 第3巻 (2011年5月) の表紙です。
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ダイジェスト
第15号 「……そして炎の中へ」 ...and Into the Fire (1988年11月)
──G.I. ジョー・チームはエステルハージを見つけることはできたが、アメリカに帰るよう説得する問題が残っていた。
一方、中国軍は大規模な戦車隊を送り込んで “ 秘密の僧院 ” を占拠してしまった。 僧院にいる中国軍と戦ったエステルハージの部下たちは無駄死にしてしまう。
・ “ 秘密の僧院 ” は500フィートの断崖の上にあり、500年前の文化の歴史があります。
・ この号では何度か孫子が引用されています。
・ 部下たちが倒され、ついにエステルハージは覚悟を決めて中国軍に自分の身柄を引き渡そうとします。 CIA としてはエステルハージを排除しておきたいため、アンダーソンは彼の決定に賛成しますが、スカーレットは彼をアメリカに連れ帰るのが自分たちの任務だと主張し、G.I. ジョーはエステルハージと取り引きを結んで戦うことになりました。
・ 戦闘の中で、スネーク-アイズが倉庫に監禁されていた僧院長を救出し、みんなでトラックに乗って秘密の谷から脱出することになりました。
・ しかし谷の出口は封鎖されており、そこからはトラックを捨てて徒歩で脱出することに。
・ 背後からはペン大佐の戦車隊が迫ってくる中、エステルハージはその場に留まり、皆を逃がすために自らの命を犠牲にしました。
・ 隣村に到着した後、僧院長とテンジンはレジスタンスを再編して戦い続けることを G.I. ジョーに告げます。
・ そして CIA のアンダーソンは、チョモ・ルンマに残ることを決意しました。 かつてエステルハージの同じ決意を見ていた僧院長はその理由を理解し、アンダーソンが命の無限の輪廻の一部となったことを指摘します。
・ スネーク-アイズたち G.I. ジョーのチョモ・ルンマからの脱出は第18号に続きます。
──コブラ・アイランドを監視していた G.I. ジョーの衛星が、同地で大規模な空中輸送が行われようとしていることを発見した。 農機具などと記載されたクレートを不審に思ったホークは、ゴーストライダーにステルス戦闘機ファントム X-19 でコブラ・アイランドの飛行場の写真を撮影してくるよう命じ、囮として G.I. ジョーの各種航空機が多数出撃する。
・ 人工的に強化されているスター-ヴァイパーはストラト-ヴァイパーよりも能力か高いことが自慢です。
・ コブラは G.I. ジョーの航空部隊とは別にステルス機 (ファントム) がいることに気付き、ワイルド・ビル+レディー・ジェイの C-130 ハーキュリーズを攻撃していたスター-ヴァイパーのスティレトーがステルス機を探しに向かいます。
・ エース+リフト-チケットのスカイストライカーとスリップ-ストリームたちのコンクエストはラトラーやナイト・レイヴンを撃墜しました。
・ ラトラーのパイロットは皆ワイルド・ウィーゼルと同じヘルメットを装着していますが、今回はワイルド・ウィーゼルは登場していません。
・ コンクエストはトイと違って副座式で、マーヴェリックがスリップ-ストリームの副操縦士を務めます。
・ ゴーストライダーのファントムとスティレトーの一騎打ちとなり、普通のパイロット如きには負けないと自負するスター-ヴァイパーは旋回中にスティレトーを急加速させたことが仇となって墜落して死亡。
・ 実はコブラの大規模空中輸送は囮で、空中戦が行われている間に、アメリカのどこかへ向けてコンテナ船が出港していたのでした。
・ このコンテナ船はレギュラー・シリーズ第81号にて、コブラの新たな拠点となるニュージャージー州ブローカ・ビーチに到着します。
モーティマー署長 〈シリコンヴィルの地元警察〉
・ ショックウェーブが初登場。
・ シリコンヴィルはシリコンバレーがモデル。
・ テロリストたちは実は B.A.T. でした。 そしてスクラップ-アイアンやテクノ-ヴァイパーたちはネクサス-テック社のミサイル誘導装置の設計図などをマイクロフィルムに収めます。
´ 社長のフリーンや警察のモーティマーたちもグルでした。 フリーンは政府への納入品を水増し請求しており、それが発覚しそうになったためにコブラと取り引きし、コブラに研究施設を襲撃させて汚職の証拠を闇に葬り、交換条件として会社の機密情報をコブラに盗ませたのでした。
´ G.I. ジョーは襲撃してテロリストたちを倒しますが、彼らが B.A.T. だったことに気付きます。
´ スクラップ-アイアンやテクノヴァイパーたちは、マイクロフィルムをカフセルに入れて飲み込み、白衣に着替えて人質になりすまして救出されます。
´ ストーカーたちは人質たちを病院に行かせ、そこで彼らのX線写真をとるよう指示します。 そのためマイクロフィルムの画像はX線のために消えてしまいます。
・ フリーンたちは悪事がバレて逮捕されました。
──チョモ・ルンマから逃れてきたチャックルズたち G.I. ジョーは、救出地点を目指してメコン川流域まで辿り着いた。
リバー・パイレーツたちに虐げられていた老人をスネーク-アイズが助けたことから、G.I. ジョーは地元の抗争に巻き込まれてしまう。
・ 革命軍のビッグ・テプはアイアン・グレナディアーズから手に入れた武器で武装しており、クリム博士の農場を取り上げてそこを拠点に使おうとしています。
・ 共産主義政権のロム将軍には、ブレコフ大佐率いるオクトーバ・ガードが協力していました。
・ チャックルズは救出地点に行くことを優先して地元の抗争に関わらないことを提案しますが、スネーク-アイズは老人 (クリム博士) を助けるためにビッグ・テプの部下たちを倒してしまいます。
・ 2つの勢力はクリム博士の農場で戦闘を開始し、はじめはオクトーバー・ガードの支援するロム将軍が善戦するものの、モンスーンの暴風雨で流れが変わり、ビッグ・テプが優勢となります。
・ ロム将軍は戦闘で死亡し、オクトーバー・ガードは退却していきました。
・ ビッグ・テプはクリム博士から G.I. ジョーの居場所を聞き出そうとし、答えなかったクリム博士を殺そうとしますが、隠れていた G.I. ジョーがビッグ・テプたちを倒しました。
・ クリム博士はアメリカに亡命するよりも自分の家に留まることを選択しました。
・ 救出地点には指定の時間に遅れてトマホークが到着します。 彼らの到着が遅れた理由は次の号で判明。
第19号 「任務遂行中」 Getting There (1989年3月)
──タイランド湾に展開中の U.S.S. フラッグから、チョモ・ルンマから脱出してメコン川流域にいるチャックルズやスネーク-アイズたちを救出するためにトマホーク・ヘリが出動する。
しかし、救出地点に到着するまでには2つの敵対的領域の上空を飛行しなければならず、敵機を回避して復路の燃料も維持する必要があった。
早速、ダム上空を飛行中に銃撃を受けて機体の一部が破損してしまう。
・ トマホークの燃料は JP-4 ジェット燃料です。
・ トマホークはダムでの銃撃でコンパスを破壊され、フロント・ウインドーに亀裂が入り、1バレル分の燃料が漏れてしまいました。
・ ライフラインは洋上にいた海賊たちと取り引きし、腕時計とコンパスを交換してもらいます。
・ ハインドとの交戦では、フレアー弾をうまく使って1機を倒し、もう1機はリピーターが専用のマシンガンで倒しました。
・ リピーターのマシンガンの弾は小型装弾筒、超高速、テフロン・コート、劣化ウラン、チタン鋼の徹甲弾です。
・ G.I. ショーは墜落したハインドから燃料を奪いました。
・ 時間に遅れて救出地点の上空にさしかかると大きな火が見えましたが、それは前号での戦闘の跡でした。
・ チョモ・ルンマから逃れてきた一人であるアイスバーグは救出の遅れに嫌味を言いかけますが、負傷しているヘリのクルーたちを見て何も言えなくなりました。
──ソ連の部隊が凍結したベーリング海峡を移動ており、G.I. ショーは上空からそれを監視していた。 そこへコブラの W.O.L.F. の部隊が現れ、ソ連軍の部隊はオクトーバー・ガードが乗る指揮車両を除いて全滅してしまった。
G.I. ジョーはオクーバー・ガードを支援するために輸送機からスノー・キャットを投下する。
・ スノー・キャットは、低速飛行中の C-130 から LAPES (低高度パラシュート放出シテスム) で地上に投下されます。
・ 猛吹雪で視界がまったくなくなってしまい、G.I. ショーもコブラも互いの熱源をとらえて戦うしかありません。
・ スノー・ジョブがスキーを履いて戦い、爆弾を仕掛けて W.O.L.F. を破壊します。 彼が実際にスキーを使ったのはマーベル版コミックではおそらくこの号だけです。
・ 5台登場するW.O.L.F. は、テクノ-ヴァイパーやトキソ-ヴァイパーが戦車長を務め、アイス-ヴァイパーが操縦を担当しています。 トキソ-ヴァイパーはクリムゾン・ガードへの昇進を望んでいるようです。
・ G.I. ジョーとオクトーバー・ガードは、最後に残った2台の W.O.L.F. の熱源を追跡して南に向かいますが、何かがおかしいと感じたフロストバイトはスピードを落とし、ブレコフ大佐は逆にスピードを上げます。
・ ブレコフ大佐たちは流氷に乗ってしまいました。 彼らが追っていた熱源は囮に使われたスキー・ミサイルで、W.O.L.F. 本体は実際には北に向かっていました。
・ G.I. ジョーたちは吹き付ける風を利用してスノー・キャットの熱源を隠し、W.O.L.F. が到着した場所に忍び寄ることに成功。 氷の下からコブラの基地テラー・ドロームがせり上がってきました。
・ コブラはテラー・ドロームを隠しておくためにソ連の部隊を襲撃したのでした。 そしてテラー・ドロームはパラノイア誘発 U.L.F. 波 (恐怖波) を発信してジョーとオクトーバー・ガードを互いに戦わせようとします。
・ しかし、G.I. ジョーは最後に残っていたスキー・ミサイルをテラー・ドロームの熱源に向けて発射し、これを破壊しました。
・ なお、現実世界ではこの年の11月にベルリンの壁が崩壊し、冷戦時代が終焉へと向かいます。
──ニューヨークの下水道を調べていたトンネル・ラットたちのチームは、コブラのザンダーたちを発見して交戦する。コブラはすぐに退却していったが、後には彼らが仕掛けた神経ガスのキャニスターが残されていた。
触れると爆発してしまうために神経ガスのキャニスターには手が出せず、G.I. ジョーはそれが接続されている電話回線を辿っていくことにする。
・ 電話交換局の真下でコブラの作戦部隊と再び銃撃戦となり、G.I. ジョーたちは増援を呼ぶために地上に出ようとします。 するとブザーが手榴弾を投げつけてきました。
・ とっさにホームレスのギャンブル軍曹が自ら犠牲となって手榴弾に飛びつきます。 手榴弾は不発でしたが、ギャンブル軍曹は心臓発作で死亡してしまいました。
・ キャニスターは爆発してしまいますが、猛烈な悪臭がするばかりで、エアータイトが調べてみても神経ガスの兆候はありませんでした。 謎を残したまま G.I. ジョーは帰還していきます。
・ 今回のコブラの計画は、臭気ガスによって電話交換局の職員を追い払い、その隙に電話回線に仕掛けを施すというものでした。 コブラはアルミ製の外壁や宝くじなどの電話勧誘商法のために何千もの電話を無料でかけようとしていたのです。 セコい話てすが、これで数百万ドルも稼げるらしいです。
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以上、『スペシャル・ミッション』 第15号~第21号でした。
さて、次回は第22号~第28号 (最終号) の予定です。 それでは!