設定探訪/U.S.S.フラッグ
購入したというわけではないのですが!
下の画像は1985年のカタログより。
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U.S.S.フラッグ U.S.S.Flagg
G.I.ジョー・チームが使用するアメリカ海軍所属の航空母艦。
U.S.S.またはUSS はアメリカ海軍艦船 (United States Ship) を表す艦船接頭辞。
Flagg はG.I.ジョー・チームの初代指揮官ローレンス・J・フラッグ准将 (コミックではコブラとの戦闘で死亡) の名から。
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『G.I.ジョー:ARAH』 全般
ニミッツ級航空母艦 (“GI Joe Vs Cobra: The Essential Guide” p.122)。 船体分類記号/艦種番号はCVN-99。
※ただし、デザイナーのグレッグ・ベルンソンは近代化されて以降の U.S.S. イントレピッド (CVS-11) をイメージしていたとされる。
艦長はコミックとトイではキール-ホール提督ことエヴェレット・P・コルビー中将。 アニメではレッジャー提督ことウォーレン・D・レッジャー中将。 艦長が異なる理由について特に説明はない。
トイ
航空母艦U.S.S.フラッグ (1985年)/ARAH (ビークル)
G.I.ジョーの最大級のビークルのひとつ。 当時の値段は109.99ドル。 全長は約7フィート (約2m10cm) 以上で、艦橋などを外して子供用ベッドの下に収納されることを想定していたとされる。
ARAH が日本でも 『地上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー』 として展開された1986年、タカラが輸入。 カタログ写真やデパートの店頭用ディスプレイ、「パワーアップ改造コンテスト」 優秀賞 (1名) の賞品とされたほか、一般にも販売されたらしい (日本展開時のカタログやコンテストについては当ブログのこちらの記事を参照)。
艦首甲板の艦首番号は前方から見たときに 「99」 と読めるが、実際のアメリカ海軍の空母の場合に従うとこれは 「66」 であることになってしまう。 艦橋や艦載機から見たときに 「99」 に見えるのが正解。
下は艦橋上部に掲げられた旗に描かれたG.I.ジョーのインシグニアの画像。 旗の反対側はアメリカ国旗。
このインシグニアはヘッドクォーターズ・コマンド・センター (1983年) で初登場したもので、ウォッチ・タワー (1984年)、タクティカル・バトル・プラットフォーム (1985年) にも使われている。
付属フィギュア:
キール-ホールv1 (こちらの記事を参照)
付属品:
“ロー・トー” トラクター (トウ・ビークル/牽引車)
フューエル・デリバリー・トレーラー (フューエル・トレーラー/燃料補給トレーラー)
提督用ランチ (艦載の大型ボート)
U.S.S.フラッグ・サウンド・システム (スピーカー)
兵装:
ミサイル・ボックス (0018N/スフィンクス×6基)
76mm 速射 “ブラスター” 対艦砲
レーダー:
フェイズド・アレイ・ターゲティング・レドーム
エア・サーチ・ネット・レーダー
前方ミサイル・コントロール・レーダー
艦尾ミサイル・コントロール・レーダー
その他の装備:
“フック-アップ” 70t油圧クレーン
チタニウム・フレームド・ブラスト・ディフレクター
グラファイト・コンポジット・アレスター・フック
キール-ホールv3 (2014年)/GIJCC (FSS シングルパック)
USS フラッグの旗が付属。
アイス・ストームv2 (2014年)/ジョー・コン限定 (レスキュー・オプス2パック)
ジャケットに 「CVN-99」 の表記、星条旗、ジョリー・ロジャーのインシグニアあり。
マーベル・コミック
U.S.S.フラッグはメキシコ湾で発生した大津波から残存し、新たに出現したコブラ・アイランドに対する攻撃の部隊集結基地として運用された (ARAH 第40・41号/1985年)。
G.I.ジョーがシエラ・ゴルドのコブラ勢力を攻撃する際、フラッグは再び部隊集結基地として運用された(ARAH 第55・56号/1987年)。
コブラはG.I.ジョーがプンタ・デル・ムコサに建設した秘密空軍基地とU.S.S.フラッグを目標に攻撃を仕掛けてきた。 コブラのステルス機パイソン・コンクエスト、新型機コンドルZ-25、スティレットに苦戦するG.I.ジョーだが、ドッグファイトの操縦するレシプロ機マッドファイターと宇宙から帰還したU.S.S.デファイアント (U.S.S.クルセイダー?) の活躍で撃退する (スペシャル・ミッション第28号/1989年)。
G.I.ジョーが中東のベンジーンを攻撃する際、フラッグが登場。 スカイストライカーXP-14F とファントムX-19 が不時着した (ARAH 第115号/1991年)。
サンボウ版アニメ
コブラの攻撃により本部が破壊されたG.I.ジョー・チームは、レッジャー提督の協力を得てU.S.S.フラッグを仮の拠点とした (第12話<暗黒のピラミッド・パート2> 「死の都市のランデブー」/1985年)。
宇宙から反物質を回収してきた探査機が海に墜落し、これを巡ってG.I.ジョーとコブラが戦闘。 反物質はコブラ・ヘリキャリアに奪われるが、シップレックがU.S.S.フラッグから発射したミサイルがヘリキャリアに命中したため、ヘリキャリアはフラッグに激突。 フラッグは沈没してしまった (第72話 「コンピューター障害」/1986年)。
コブラは海中に沈んだヘリキャリアに搭載されていた反重力ポッドを狙うが、フラッグの内部にはヘリキャリアに搭乗していたB・A・レカーがB.A.T.を率いて生存していた。 レカーはフラッグの内部をレカー・シティー、自分の居住地をコブラ・ヴィルと名付け、コンブ畑を作って生活していた。 コブラの狙いを知ったG.I.ジョーが出動し、結局フラッグはヘリキャリアの反重力ポッドを使って引き上げられた。 フラッグは修理のためバージニア州ノーフォークに向かうことになった (第85話 「フラッグを引き上げろ!」/1986年)。
登場リスト (計18話) :
第12、14、15、26、38、40、44、45、53、58、63、64、65、72、74、85、87、92話。
ほか、第2シーズンOP、コミック第80号をフィーチャーしたアニメCM、シー・レイ/WOLFのCMにも登場。
アクション・フォース
イギリス版の 『アクション・フォース』 第29号 (1987年9月19日)、第30号 (1987年) に登場。 エースがフラッグからスカイストライカーで発艦・着艦している。
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マイクロ・マシーンの空母
1998年、「マイクロ・マシーン」 などで知られるトイメーカーのガルーブ社がハズブロに買収された。
ハズブロはその後も2007年までマイクロ・マシーンのブランドを引き継いでいる。
1998年、マイクロ・マシーンのミリタリー・コレクションから航空母艦が発売された。
パッケージを見る限りこの空母に特定の艦名はないが、艦種番号は 「99」 となっている。 単に発売年度に近いキリのいい数字として採用されたということも考えられるが、ハズブロはU.S.S.フラッグを示唆していたのではないだろうか。
ハズブロ マイクロ・マシーン・ミリタリー/シー・ランチ・コマンド (1998年)
付属品 (名称はjoefig 調べ):
パイロット×3
マクダネル・ダグラスF-15 イーグル
グラマンF-14 トムキャット VF-103 ジョリー・ロジャース (#504)
マクダネル・ダグラスFA-18 ホーネット (#501)
ロッキードP-3C オライオン
ミサイル・ランチャー
上陸地点 (ビーチヘッド) ベース
ハズブロ マイクロ・マシーン・ミリタリー/スペシャル・ミッション (1998年)
上記のバリエーション。 イーグルとオライオンは付属せず。
ハズブロ マイクロ・マシーン・ミリタリー/エアクラフト・キャリア (1999年)
継続販売。 「マイクロ・マシーン」 のロゴが変わっている点に注意。
画像はインターナショナル版のパッケージ。 英語表記のみのパッケージもあり。
なお、これと同時期の1999年~2002年にかけてマイクロ・マシーンから 「G.I.ジョー」 のシリーズ名の商品が多数発売されている。
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『G.I.ジョー:レゾリュート』
G.I.ジョー・チームのメイン基地。 艦種番号は 「99」。 艦首はデュアル・カタパルト形状。
ストーム・シャドウが侵入してバズーカを殺し、爆弾で兵器庫全体を破壊し、沈没寸前に追い込む。 そしてコブラ・コマンダーはHAARP兵器を使用して船を蒸発させたが、乗組員は既に避難していた。
トイ
レゾリュートのラインからU.S.S.フラッグの商品化の計画があったらしいが、キャンセルとなった模様。
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『G.I.ジョー』 (ライズ・オブ・コブラ)
コブラとの戦いが終わった後に登場。 艦種番号は 「99」。 艦首はデュアル・カタパルト形状。 艦載機はハウラー・ジャンプ・ジェット。
内部にはデストロ (ジェームズ・マッカラン) とコブラ・コマンダー (レックス・ルイス) が監禁され、バロネス (アナ・ルイス/アナスタシア・ディコブレイ) もナノ-マイトを除去するために保護拘束されている。
フラッグを訪れたデュークはアナに面会した後、ホークやチームと合流するために去った。
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アニメ 『G.I.ジョー:レニゲイズ』
シップレックがゲスト出演するエピソードの最後にフラッグという船が名前だけ登場。
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U.S.S.フラッグ(ARAH) のモデル
ニミッツ級航空母艦 Nimitz class aircraft carrier
アメリカ海軍が開発した世界最初の量産原子力空母の艦級。 40年以上の期間をかけて全10隻が建造された。 世界最大の軍艦としても知られる。 建造はいずれもバージニア州のニューポート・ニューズ造船所。
U.S.S.ニミッツ (CVN-68)
艦名はチェスター・ニミッツ海軍元帥から。1968年着工、1975年就役。
映画 『ファイナル・カウントダウン』 (1980年) に登場したことで有名。
U.S.S.ドワイト・D・アイゼンハワー (CVN-69)
艦名は第34代大統領から。 アイゼンハワーは1997年に12インチのG.I.ジョーになっている。
U.S.S.カール・ヴィンソン (CVN-70)
艦名はカール・ヴィンソン下院議員から。
U.S.S.セオドア・ルーズベルト (CVN-71)
艦名は第26代大統領から。 ルーズベルトは1999年に12インチのG.I.ジョーになっている。
U.S.S.ジョン・C・ステニスと共に映画 『トランスフォーマー/リベンジ』(2009年) に登場。
ディセプティコンの攻撃を受け沈没した。
ただし沈没シーンでは艦守番号が 「74」(U.S.S.ジョン・C・ステニスの番号) になっていた。
U.S.S.エイブラハム・リンカーン (CVN-72)
艦名は第16代大統領から。
映画 『トランスフォーマー』 (2007年) に登場。
U.S.S.ジョージ・ワシントン (CVN-73)
艦名は初代大統領から。 ワシントンは1998年に12インチのG.I.ジョーになっている。
U.S.S.ジョン・C・ステニス (CVN-74)
艦名はジョン・C・ステニス上院議員から。
U.S.S.セオドア・ルーズベルトと共に映画 『トランスフォーマー/リベンジ』(2009年) に登場。
U.S.S.ハリー・S・トルーマン (CVN-75)
艦名は第33代大統領から。
U.S.S.ロナルド・レーガン (CVN-76)
艦名は第40代大統領から。
ハズブロのトイの映画化である 『バトルシップ』(2012年) に登場。
U.S.S.ジョージ・H・W・ブッシュ (CVN-77)
艦名は第41代大統領から。 ニミッツ級最終艦。
U.S.S.ニミッツ U.S.S.Nimitz
アメリカ海軍の原子力空母。 ニミッツ級のネームシップ。 艦種番号はCVN-68。
艦名はチェスター・ニミッツ海軍元帥から。1968年着工、1975年就役。
映画 『ファイナル・カウントダウン』 (1980年) に登場したことで有名。
U.S.S.ニミッツ (CVN-68) の画像。 艦種番号の向きに注意。
サンボウ版アニメ
艦種番号 「89」 の空母が登場。 艦名は不明。 フィラデルフィア海軍工廠に停泊していたところを、コブラ側に寝返った戦艦U.S.S.モンタナに攻撃される (第73話 「モンタナを撃沈せよ」)。
「89」 はおそらくフラッグ同様の誤りで、U.S.S.ニミッツ (CVN-68) のつもりであったと思われる。
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U.S.S.フラッグ (ARAH) の支援装備 (サポート・イクイプメント)
“ロー・トー” トラクター “Low Tow” Tractor with High Torque Transaxle (説明書による)
トー・ビークル Tow Vehicle (組立説明書による)
牽引車 (トーイング・トラクター)。
ARAH/航空母艦U.S.S.フラッグ (1985年) に付属。
画像はYo Joe! より。 Yo Joe! さんごめんなさい。
特定のモデルはないと思われるが、A/S32A-32 の雰囲気が比較的似ている。
下はA/S32A-32 エアクラフト・トーイング・トラクター “スポッティング・ドーリー” の画像。
フューエル・デリバリー・トレーラー Alloy Armored Fuel Delivery Trailer (説明書による)
フューエル・トレーラー Fuel Trailer (組立説明書による)
燃料給油車 (補給車)。
ARAH/航空母艦U.S.S.フラッグ (1985年) に付属。
画像はYo Joe! より。 Yo Joe! さんごめんなさい。
提督用ランチ Admiral' s Launch with Storage Hatch (説明書による)
艦載の大型ボート。
ARAH/航空母艦U.S.S.フラッグ (1985年) に付属。
画像はYo Joe! より。 Yo Joe! さんごめんなさい。
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以上、航空母艦U.S.S.フラッグでした。
改めてトイの画像を見るとやっぱり強烈なサイズですね! いつかは手に入れてみたいという気もするのですが、収納場所の問題がどうにもなりません!
さて、次回はU.S.S.サラトガの記事の予定です。 それでは!