PoC/スノー・ジョブ
Yo Joe! の分類ではスノー・ジョブv7 にあたります。極地でのサバイバルのスペシャリストで、北極で何ヶ月も露営を続けながらコブラの基地を調査しています。
コードネームのSnow Jobは「(うまいことを言って)人を説得する(だます)こと」「巧みなうそ」の意です。
過去のスノー・ジョブのファイル・カードの中でも、ロックンロール(ARAH版)やガンホー(25th版)がこうコメントしていました。「彼がスノー・ジョブと呼ばれるのはスキーで仕事をしているからだろうって? ハズレだ。ライフルを持っていないときの彼は生粋の詐欺師なのさ」。
初登場はOリング時代初期の1983年。
日本でもタカラから国内販売されましたが、日本版のファイル・カードではバーモント州ではなくノルウェー出身で、氏名もハーラン・W・ムーアではなくハーラン・ニッカネンに変更されていました。
初代は25thアニバーサリーのラインでリメイクされましたが、これはRoCでも流用されてロックスライドATAV(2009年)の付属フィギュアとしてリリースされました。
さらに、ターゲット限定パースト&プレズント・セット(2009年)として、初代の復刻版とポーラー・バトル・ベアーの復刻版(ただし名称はロックスライドATAV)+RoC版(リペイント)とRoC版ロックスライドATAVという組み合わせで再びリリースされています。
PoCからのリリースとなる今回は、アークティック・スレットのテーマでの登場です。
ファイルカード(意訳)
No.1003 スノー・ジョブ
本名:ハーラン・W・ムーア シリアル・ナンバー:773-65-HX56
階級:三等軍曹(サージャント、E-5)
作戦装備:ATXS-3 アークティック・トレッカー・エクストリーム・サバイバリスト・バックパック
スノー・ジョブはG.I.ジョー・チームにおける北極でのサバイバルのスペシャリストである。彼はコブラの基地を観察して情報を収集するために何ヶ月もの間、極北で幕営してきた。彼の装備には寝袋、テント、敵を観察するための擬装用具からなるM.U.S.P.マルチ-ユース(多目的)サバイバル・パックが含まれている。
機密取扱資格:最高機密
素体。
ヘッドは新規造型。
トルソーはRoCのデューク(リアクティブ・インパクト・アーマー)から。
ウエストはRoCのシップレック(ネイヴァル・コマンドー)から。
腕部及び脚部はRoCのスネーク・アイズ(アークティック・アサルト)から。
この上にジャケットを装着するため、可動は期待できません。
バストアップ。
ワッチ・キャップ、イヤー・プロテクター、ゴーグルを装着した状態で造型されています。
髭にはうっすら雪が付着している様子が塗装で表現されています。
付属品。
タープ、ディスプレイ・スタンド、バックパック(2ピース)、ギア・ラック、ジャケット、カービング・スキー×2、スキー・ポール(スキー・ストック)×2、ガソリン缶、折りたたみ式クッカー、ガソリン・コンロ、ハンディーGPS、アイス・アックス(ペツル・シャルレ・ノミック)、ZVI(ツビ)ファルコンOP99(2ピース)。
スナイパー・ライフルを構えて。
モデルをずっと同定できずにいましたが、ロウ-ライトの記事で赤鼻のキムさんからコメントいただき、チェコ製の対物スナイパー・ライフルであるZVI(ツビ)ファルコンであることが判明しました!
ジョー・チームが使用しているので、西側向けの12.7×99mm NATO弾(50BMG)仕様のOP99というモデルかと思われます。赤鼻のキムさん、ありがとうございました!
バイポッドは別パーツとなっていて可動します。
カービング・スキー。
下の写真では、スキーのトップを固定するために、フィギュアの梱包に使われていた透明の輪ゴムを使ってみました。
バックパック。
ファイル・カードによれば、ATXS-3 アークティック・トレッカー・エクストリーム・サバイバリスト・バックパックという名称だそうです。
また、M.U.S.P.(マルチ-ユース・サバイバル・パック)との記載もあり、これは付属する様々なギアを総称しているのかもしれません。
バックパックとこまごまとした付属品を並べて。
バックパックには無線機やロール・マットのモールドがあります。無線機用のアンテナは別パーツとなっていて横方向に可動します。
前列左は、スキーやストック、アイス・アックスをバックパックに固定するためのギア・ラック。
その横にあるのはハンディー・タイプのGPSと思われます。
続いてガソリン・コンロ(ストーブ)。一体型のシングル・バーナーです。
その隣にある円形のものは折りたたみ式クッカーで、ハンドルを展開することができます。また、下部にジョイント穴があり、コンロの上にしっかりと固定することができます。
右端の赤いガソリン缶は、コンロに使用する液体燃料を入れておくためのものでしょう。
バックパックには付属する全てのギアを装着することができます。
下の写真では手に持たせていますが、スキー・ポールも収納できます。
スキーを履いて。
軍用スキーといえば、バイアスロン競技を見てもわかるように基本はテレマークですが、今回のスノー・ジョブが履いているブーツと板はゲレンデ用のカービング・スキーのように見えます。
これはバックカントリー・スキー(いわゆる山スキー)で使用するようなバインディング(ビンディング)になっていて、ヒールが固定/フリーに切り替えられるものかもしれません。
また、板はかなり長いのですが、クレバスを踏み抜いてもどこかに引っ掛かるようにあえて長い板にしているとも考えられます。
ごちゃごちゃとものすごい量の荷物になっています。換算すれば50kg以上背負っているんじゃないでしょうか。
これで滑ったら、重心が後ろになって後傾になりがちなので、腿や膝にはかなりの負担がかかるでしょう。
まして圧雪されたゲレンデとは条件がまるで違います。
スノー・ジョブは、こんな荷物でもバックカントリーを自在に滑るのでしょう。
フィギュアは足首があまり可動せず、ジャケットが干渉するために股関節も深く曲げられません。
ジャケットを止める下段のスナップを外して上体を前に倒しこんでみましたが、大きな効果にはなりませんでした。
せっかくのスキーですが、滑っているようなポーズはほとんどとれませんでした。
スキーをクロスさせ、トップをタープにある切れ目に差し込み、スキー・ポールの先端をスキーにある穴に差し込むと、ビバーク・サイトが設営できるようになっています。
付属の小物を周辺にそれっぽく配置してみました。
スノー・ジョブを入れてみましたが、体を全部納めるにはちょっと狭いようで、足が外に出てしまいました。
スネーク・アイズ(アークティック・アサルト)と並べて。
管理人joefigは雪山装備のスネーク・アイズを2個持っているのですが、そのうちのひとつにスノー・ジョブのヘッドを装着し、スノー・ジョブのボディーにはレゾリュート版デュークのヘッドを装着してみました。
バックパックは白ではなくグリーンなので、雪山装備でないフィギュアにもマッチします。
ベンチプレスに背負わせてみました。
以上、スノー・ジョブでした。
可動が乏しいのは残念ですが、豊富な装備品に惹かれて購入してしまいました。
雪山装備のコブラ兵士を一体も持っていないので、敵がいなくて困っています。
さて、次回はシップレックです。それでは!