ブログトップ

The Pit

joefig.exblog.jp

ハズブロ社の 「G.I. ジョー」 に関するランダムな記事のブログです。

資料/「G.I. ジョー:アメリカズ・ムーバブル・ファイティング・マン」

 今回はハズブロが発売した最初の 「G.I. ジョー」 (1964年~1969年) について記事にしてみました。
d0164702_12412101.jpg




-------------------------------------------------------------------------------------
前史


 アクション・フィギュア 「G.I.ジョー」 の誕生に関しては、当ブログのこちらの記事を参照。

-------------------------------------------------------------------------------------
G.I. ジョー・シリーズ一覧


   アクション・ソルジャー (1964年)
      アメリカ陸軍の兵士。 1965年には黒人も登場。
      ビークルとしてジープが発売された。

   アクション・セーラー (1964年)
      アメリカ海軍の水兵。
      ビークルとしてシー・スレッドが発売された。

   アクション・マリーン (1964年)
      アメリカ海兵隊の海兵。

   アクション・パイロット (1964年)
      アメリカ空軍の兵士、パイロット、宇宙飛行士。
      ビークルとしてクラッシュ・クルー・ファイアー・トラック、スペース・カプセルが発売された。

   アクション・ソルジャーズ・オブ・ザ・ワールド (1966年)
      ドイツ、日本、ロシア、フランス、イギリス、オーストラリア各国の兵士。

   G.I. ナース:アクション・ガール (1967年)
      女性フィギュア。

   アクション・メン:マウンティー (1967年)
      カナダの騎馬警官。 ハズブロ・カナダから発売。

   アクション・ジョー
      州警察&サイドカー、ドライバー&レース・カーの2種。

   アーウィンG.I. ジョー・ビークル
      社外品。 公式ライセンスの元、アーウィン社から発売されたブロー成型のビークル。

-------------------------------------------------------------------------------------
「G.I.ジョー:アメリカズ・ムーバブル・ファイティング・マン」 概要


 ハッセンフェルド・ブラザーズ (ハズブロ) 社が最初に発売した 「G.I.ジョー」 は、現在ではパッケージの表記から 「G.I.ジョー:アメリカズ・ムーバブル・ファイティング・マン」 またはその略称として 「G.I. ジョー:ファイティング・マン (メン)」、あるいはラインナップされた各フィギュアの名称から 「G.I.ジョー:アクション・シリーズ」 などと分類されています。
 このシリーズは1964年~1968年に発売されました。

 商品点数は多岐にわたりましたが、模倣した類似品が出回ることが当初から予測されていたため、圧倒的な点数を発売することで首位性を保つという意図もあったようです。


 1964年のトイフェアで発表されたG.I.ジョーは、同年8月にニューヨークでテスト販売され、ローカルTVでCM を流して1週間で完売。 同月中旬以降はNBC でCM が放送されてアメリカ全土で販売が開始されます。
 初年度の売り上げは200万体に届き、12月には 「オフィシャル G.I.ジョー・クラブ」 が発足しました。

 このようなヒットの背景には、『コンバット!』 "Combat !"(1962年~1967年) に代表される戦争モノのTV シリーズや映画の影響、ベトナム戦争 (1960年~1975年) 初期の空気があったことが指摘されています。


 G.I. ジョーのアクセサリー類は現代のアメリカ4軍の装備を意図したものですが、ハズブロ本社があるロードアイランド州の州兵に取材しているため、ベトナム戦争の最新装備よりも朝鮮戦争 (1950年~1953年) の頃のものに近く、例えば付属するライフルは M1 ガーランドか主で、グリーン・ベレー (1966年) の発売時になってようやく M16 が登場しています。
 そして後に追加された G.I. ジョーの敵軍や友軍に至っては、第二次大戦時の各国の兵士というものでした。


 2年目以降はフィギュアのバリエーションが増え、各種ビークルやストア限定の豪華なセットも加わり、さらにはボード・ゲームなどのような関連商品も発売。4年目となる1968年にはファンクラブの会員数は40万人に達しました。


 しかし、その一方でベトナム戦争が泥沼化していくにつれ、アメリカ国内では反戦ムードが高まっていきます。
 ハズブロはG.I. ジョーの路線変更を決定、1969年、冒険をテーマにした 「ジ・アドベンチャーズ・オブ G.I. ジョー」 (AoJ) にシフトすることになります。


 とはいえ、ミリタリー路線のG.I. ジョーは在庫も大量にあったため完全に消滅したわけではなく、1969年は継続販売され、1970年からは 「G.I. ジョー:アドベンチャー・チーム」 の中の1種 「マン・オブ・アクション」 にミリタリー要素が引き継がれています。

-------------------------------------------------------------------------------------
素体


 各部が可動する素体は全高約 11 12 インチ (11.5インチ、約30cm) で 1/6 スケール。 「プレイ・スケール」、「シックス・スケール」 と呼ばれることもあるこのサイズはマテルのバービーを基準に考えられたものと思われ、現在もアクション・フィギュアの代表的なサイズの一つとして定着しています。

 デッサン人形にヒントを得たとされるボディーは、広告では 「21点の関節部」 (21 points of articulation) といった宣伝をされたため、よく 「実際の可動箇所と数が合わない」 と言われることがあり、英語版 Wikipedia にも 「実際の可動箇所は19ヶ所」 みたいなことが記載されていますが、joefig が調べた限り、これは 「21パーツが可動する」 の誤りです。

 21パーツの構成は以下の通り (ヒンジなどジョイント部分のパーツは数に含んでいません)。
   ① 頭    ② 首    ③ 胸    ④ 腹部    ⑤ 腰
   ⑥⑦ 肩から上腕×左右    ⑧⑨ 上腕から肘×左右    ⑩⑪ 前腕×左右    ⑫⑬ 手首×左右
   ⑭⑮ 股関節×左右    ⑯⑰ 腿×左右    ⑱⑲ 脛×左右    ⑳㉑ 足首×左右
d0164702_01334507.jpg

 

 有名コレクターのマット・バーベク Matt Babek 氏の寄贈により、現在はスミソニアン博物館群の一つである国立アメリカ歴史博物館に、バービーと並んで収蔵されています。
d0164702_01105955.jpg
d0164702_01110129.jpg




 G.I. ジョーの素体の種類については、同一商品の中でも製造年度や工場などの違いによって無数のバリエーションが存在していますが、ここでは細かい点はひとまず置いておいて、以下に商品アイテムとしての基本的なバリエーションを挙げます。


G.I. ジョー
 ヘッドのモデルはミッチェル・ペイジとされる (諸説あり)。
 髪と目の色の組み合わせに4種類のカラー・バリエーション。
   ブラック+ブルー  ブロンド+ブラウン  オーバーン+ブルー  ブラウン+ブラウン  
 類似商品との差別化のため右頬に傷跡があり、G.I.ジョーのトレード・マークとなっている。
 また同じ理由により、エラーで爪の向きが逆になってしまったものもそのまま採用されている。


ニグロ/ブラック
 1965年に登場。 アクション・ソルジャーのみに設定されたアフリカ系アメリカ人。
 造形は同じままのリペイント。 ただし右頬の傷跡はない。


“ フォーリン ”・ヘッド
 アクション・ソルジャーズ・オブ・ザ・ワールド (1966年) で登場。
 髪と目の色の組み合わせは通常のG.I. ジョー同様4種類のカラー・バリエーション。


ジャパニーズ・ヘッド
 アクション・ソルジャー・オブ・ザ・ワールド (1966年) で登場。


G.I.ナース/アクション・ガール
 女性素体。
 10.5インチで関節パーツ数はG.I.ジョーの21個に比べ18個。


トーキング G.I. ジョー
 1967年登場。 G.I. ジョーの各軍ごとにトーキング機能を搭載。 胸のドッグ・タグを引っ張ると各軍に応じた8種類のフレーズを発した。 ボディー内部でゼンマイが小型のソノシートを回転させて音声を出す仕組み。
※フレーズは実は10種類用意されており、後年になって GIJCC から10種類のフレーズのトーキング G.I. ジョーが 「ロスト・トーカー」 シリーズとして発売された。

-------------------------------------------------------------------------------------
商品形態


レギュラー・セット/“ ナロー・ボックス ”/“ コフィン・ボックス ”
 基本フィギュアは通称 “ ナロー・ボックス ” または “ コフィン (棺桶)・ボックス ” (棺桶) などと呼ばれる細長いボックスで発売。
 フィギュア本体に加え、ユニフォーム類、ドッグ・タグ (認識票)、インシグニア (部隊章や階級章などのシール)、フィールド・マニュアル (説明書)、イクイプメント・リスト (カタログ)、公式 G.I. ジョー・クラブ入会案内が付属。
 ボックス・アートはサム・ペトルッチ。
d0164702_01580401.jpg

ラージ・セット/“ ウインドー・ボックス
 各軍ごとに、それぞれのサービス (軍務) をテーマとしたユニフォームや装備のセット。
d0164702_01414957.jpg

ラージ・セット/“ フォト・ボックス ”
 ラージ・セットのリニューアル版。
d0164702_01523972.jpg

オーセンティック・イクイプメント/“ カード ”

 Authentic Equipment
 ラージ・セットの内容を細かくバラ売りにしたラインナップ。
 パッケージはビニール入りの台紙 (カード)。
 裏側にオフィシャル・ギア&イクイプメント・マニュアル (カタログ)、公式 G.I. ジョー・クラブ入会案内が同封。
d0164702_01483547.jpg

“ ボックス・セット ”
 ビークルやシアーズ限定商品などの豪華版。
 シリーズ末期には在庫処分用に多数のセットが発売された。


d0164702_01160088.jpgd0164702_01155701.jpgバックヤード・パトロール
 Backyard Patrol
 本来はロールプレイ用のアイテムのシリーズ名だが、12インチ・フィギュアのユニフォームや装備の在庫品処分用の簡易なバラ売り版も発売された。










-------------------------------------------------------------------------------------
販促関連


G.I. ジョー・テーマ  G.I. Joe Thema
 CM ソング。
歌詞:
   G.I. Joe ! G.I. Joe ! Fighting man from head to toe !
   On the land, in the sea, in the air...

意訳:
   G.I. ジョー! G.I. ジョー! 全身が 戦う男!
   陸で、海で、空で……




d0164702_00002444.jpgオフィシャル G.I. ジョー・クラブ  Official G.I. Joe Club
 ハズブロが募集した G.I. ジョーの公式ファン・クラブ。
 1964年発足。 製品に入会案内が同梱され、4年目の1968年には会員数が40万人に達した。
 カタログにあるメンバーシップ・エクストラ5枚を送付すると入会でき、G.I. ジョー装備の完全版カタログ、身分証カード、メンバーシップ証明書、Tシャツのアイロンプリント用のクラブのロゴ、会員の名前入り公式 G.I. ジョー・ドッグ・タグ、コマンド・ポスト・ニュースがもらえた。

 メンバーシップ証明書。
d0164702_00002663.jpg

公式会員資格    G.I. ジョー・クラブ
 ここに _________ が G.I. ジョー・クラブの会員であり G.I. ジョー、アメリカズ・ムーバブル・ファイティング・マンの装備品のコレクターであることを証明する。





アンディー&ショージ  Andy & George
 DC コミックに掲載された G.I. ジョーの広告の一種で、1966年4月から登場。
 アンディーとジョージという子供が主役の白黒1ページのコミック。
 当初のタイトルは 「ジ・アドベンチャーズ・オブ・アンディー&ジョージ・イン・ザ G.I. ジョー・クラブ」。
 その後 「アドベンチャーズ・イン・ザ G.I. ジョー・クラブ・ウィズ・アンディー&ジョージ」 に変更された。

-------------------------------------------------------------------------------------
関連商品


 フィギュア以外にも、多数の関連商品が発売された。

ハズブロ
   バックヤード・パトロール
      メス・キット&キャンティーン・セット (#4200)
      .45 ピストル&ヘルメット (#4210)
      .45 ピストル・ベルト&ホルスター (#4211)
      .45 ピストル&ホルスター
      ウォーキー・トーキー (#4215)
      フレアー・ガン・フラッシュライト (#4226)
      コンバット・フィールド・パック&ショベル (#4240)
      パップ・テント (#4250)
      アタック・セット (#4255)
      ミリタリー・ポリス・セット (#4256)
      ネービー・コンバット:ブリンカー・コード-ライト・セット
      フレーム・スロワー・スクィート・ガン
      コンバット・ベスト
      ウォータープルーフ・ポンチョ&フード
      コンバット・シェーバー・キット
      シュー・シャイン・キット
      フィールド・テレフォン
      コンバット・メディック:ドクター・キット
      コンバット・ブーツ
   G.I. ジョー・クラブ限定
      オフィシャル G.I. ジョー・クラブ・ウェブ・ベルト&バックル
      オフィシャル G.I. ジョー・ジャングル・キャンティーン
      スリーピング・バッグ
      オフィシャル G.I. ジョー・クラブ・フロッグマン・セット
   インフレータブル
      ライフ・ラフト&オール
      サブマリン
      スペース・カプセル
      エアクラフト・キャリア
      ネービー・フロッグマン
      ディープ・シー・ダイバー
   ボード・ゲーム
      G.I. ジョー:コンバット・インファントリー! ゲーム
      G.I. ジョー:マリーン・パラトループ! ゲーム
      G.I. ジョー:ネービー・フロッグマン! ゲーム
      レッツ・ゴー・ジョー
      G.I. ジョー:キャプチャー・ヒル 79
   その他

ハルコー
      G.I. ジョー・ホルスター・セット
      G.I. ジョー・インファントリー・セット
      G.I. ジョー・ジャングル・ファイター・セット
      G.I. ジョー・スペシャル・フォーセス・セット
      G.I. ジョー・プレイ・アウトフィット
      G.I. ジョー・コスチューム

ゲイブリエル
      G.I. ジョー・ウォーキー・トーキー・セット

ギルバート
      G.I. ジョー・コンバット・ウォッチ

その他

-------------------------------------------------------------------------------------

 以上、「G.I.ジョー:アメリカズ・ムーバブル・ファイティング・マン」 の記事でした。
 次回はアクション・ソルジャーについて記事にしてみたいと思います。 それでは!

[PR]
by joefig | 2016-04-27 17:42 | 資料 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://joefig.exblog.jp/tb/19906715
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。