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The Pit

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ハズブロ社の 「G.I. ジョー」 に関するランダムな記事のブログです。

ARAH/コブラ・ナイト・アタック4WD スティンガー

 コブラ・ナイト・アタック4WD スティンガー (1984年) の紹介です。
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 日本では1986年にタカラから 「コブラナイトアタッカー」 として発売されました。



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 25thでもリメイクされ、コブラ・スティンガー(2009年)としてリリースされています。

 Stinger は 「毒牙や毒針を持つ蛇や虫」 のことで、「痛撃」 の意味もあります。 このビークルの場合、シールには毒蜘蛛をあしらったインシグニアが描かれているので 「毒蜘蛛」 の意でしょう。
 現用兵器の名称としては、アメリカ軍が開発した携行式地対空ミサイルにFIM-92 スティンガーというものがあります。


 G.I. ジョー・チームの VAMP (ヴァンプ) のリデコであり、モデルは VAMP 同様ランボルギーニ・チーターということになりますが、車体後部に増設された4連ロケット・ランチャーは、映画 『メガフォース』 (1982年) に登場したメガデストロイヤー (メガクルーザー) にインスパイアされたものと思われます。

 準備稿の 「MANIAC (マニアック)」。
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 下は 『メガフォース』 に登場した高速走行車メガデストロイヤー (別名メガクルーザー、日本ではメガ・クルーザーと表記) の画像。
 車体には光学迷彩が施されており、夜間作戦時は黒に変色する描写がありました。
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 当時、マテル社のホット・ウィールからメガフォース・シリーズとしてミニカーが発売されていました。
 メガデストロイヤー (砂漠迷彩と夜間迷彩の2種) のほか、タック-コム、バトル・タンク (グエラ戦車隊のM60 パットン)、メガファイター (別名モト・デストロイヤー)、パーソナル・キャリア (フォード・ブロンコ) が発売されていたようです。
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 メガデストロイヤーのカラバリは、エンフォーサーの商品名で今でも現役で発売されています。


 同じく 『メガフォース』 に登場した指令車タック-コムは、デザインは映画オリジナルではなくホット・ウィールのスペース・ビークル (またはスペース・バン)(1979年) がベースのようです。

 タック-コムの操縦席周りのデザインを見るとコブラ H.I.S.S. (1983年) とかなり似ています。
 手前は小型装甲オートバイ、デルタ MK (マーク) 4 メガファイター (モト・デストロイヤー)。 その奥がタック-コム。
 スラントしたコクピット (大きさからしてダミーでしょう) が極端なオーバーハングで張り出しており、キャノピーは防弾性が皆無のように見えます。
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 こうした符号を考えると、スティンガーも H.I.S.S. も、『メガフォース』 からのパクリと見なしてほぼ間違いないのではないかと思います。



日本版のプレイカード

E-14  コブラナイトアタッカー(夜襲4WDジープ)
最高速度:時速225km  最高登坂力:35°  装備:地対空ロケット、V12ツインターボ4.6ℓエンジン搭載
 コブラナイトアタッカーはその名の通り夜間攻撃を最も得意とする。 コブラの武器製造工場の中でも最新の技術が駆使されて完成したこの戦闘用ビークルは後部に地対空ロケット4弾を装備する。 今日もG.I. ジョーチームを攻撃目標として夜の奇襲を狙っている。

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三面図。
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 VAMP(ヴァンプ)との比較。
 最も大きな変更点は、後部の50口径ツイン・マウント・マシンガンの替わりに、4基の地対空ロケット・ランチャーを搭載していることと、ロールケージにルーフとガルウイング・ドア・パネルが装着されている点です。
 ほかにも細かい部分として、まずフロントのトウ・バー(牽引バー)が攻撃目的のラム・バー(突撃バー)になり、ボンネット・フード上のおそらくラジエーター用のルーバーが、開口部の大きなものに変更され、その後ろには予備燃料タンクが増設されています。
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 リア側は、マシンガンの左右のベンチレーター・インテークが、ロケット・ランチャー関連と思われるユニットに替えられています。
 また、ガソリン缶のキャリアが廃され、グラブ・バーと後部プラットフォームが増設されています。
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 インテリアでは、ダッシュボードのデザインが変更され、センター・コンソールが増設されました。
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 25th以降のフィギュアは、座高が低くボディーやウェブ・ギアに厚みのないものしか乗せられません。
 これに関しては25th版のコブラ・スティンガーの記事で新旧を比較してみたいと思います。

 本国版の設定では、エンジンや足回りのスペックはVAMPと同じままです。
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 地対空ロケット・ランチャー。
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 旋回し、仰角がつけられます。
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 Bピラーにはスティンガー部隊用と思われる、毒蜘蛛をあしらったインシグニア。
 管理人joefigの手持ちのものはシールが中途半端で、右サイドにしか貼られていませんが、本当は左右にこのシールを貼ることになっています。
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 付属フィギュアのスティンガー・ドライバーを乗せて。運転席は狭いです。
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 コブラ・ソルジャーと。
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 後部プラットフォームのペグを使ってフィギュアを立たせてみました。……このままロケットが発射されないことを祈るばかりです。
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 なお、DDPのコミック "G.I.Joe vs. the Transformers" 第3号 (2003年9月) ではオートボットのサンストリーカーとサイドスワイプが、また第5号 (2003年12月) ではトレイルブレーカーがスティンガーにディスガイズしていました。
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 以上、コブラ・スティンガーでした。
 ベースとなったVAMP の出来が良かっただけに、そのバリエーションであるスティンガーも傑作ビークルとなっています。黒い車体に赤いミサイルという配色も絶妙で、ヒスやファングとの統一感もあって格好良いです。

 さて、次回は再びコブラ・スティンガー・ドライバーが登場します。
 それでは!
by joefig | 2011-05-18 00:25 | ビークル

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